読書週間だから好きな本紹介するその4「カラフル」


真に孤独な人間とは、周りと上手くやっていける人間を指します。
一人で生きていける人間は、ある程度のことは一人で出来、周りの人間を折り合いをつけ、一人で生きていくことが出来るのです。
「僕たち」はそうではありません。
どうしようもなく、周りを傷つけ、傷つけられ、くっつき、はなれ、よってたかって、クソみたいに生きていきます。
「僕たち」は独りで生きていくことは出来ません、一人で生きていけるほど、器用ではありません。
だから群れます。人は群れると愚かになる生き物です。
だけど、群れずにはいられません。不器用だから。




第4回読書週間だから本を紹介しようリーズは、森絵都の「カラフル」です。

カラフル
カラフル
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森 絵都
理論社
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「僕」は一度死んだはずだが、天使に「抽選にあたりました!」と言われ、
生まれ変わり「小林真」という中学生としてもう一度人生をやり直すチャンスを与えられる。
そして、小林真として生活が始まるのだが、さまざまな困難が立ちはだかった。
(Wikipediaより)


私には、ある程度友達がいます。
悲しいかな、私自身がそうであるから、3割ほど、「そいつら」が占めます。
そいつら。クソ童貞どもです。

一人称を変えてみましょう。
僕達クソ童貞どもは、女性を知りません。
故に、女性の種類を知りません。
知らないことを知ろうとするとき、僕たちはカテゴライズをしようとします。
だけど、悲しいかな、僕たちは「聖女」か「売女」でしか、女性をカテゴライズできないのです。

聖女と信じた女性に、一点の曇りを見つけ、売女と罵る。
そんなシーンを、僕は現実でも、本の中でも見てきました。
そしてあろうことか、自分自身でも行うのです。

考えてみれば、おかしいのです。
女性は女性です。完全な聖女なんかいるはずもないし、完全な売女もいるはずもない。
聖地が近くにある街に住んでいたり、売春宿の街が住んでいるのならまだしも、
ごく普通の生活を僕達の周りに、聖女や売女がいるはずがありません。
なのに、どうして、僕たちは、「聖女」を求めてしまうのでしょう?
明るく、清く、黒髪ロングで、笑顔の優しい、かわいくて頭の良い女性を、どうして求めてしまうのでしょう?

この本は、僕が思春期に読んだような覚えがあります。
高校生の頃。周りの友達は、僕を含めて、みんなクソ童貞どもでした。
思春期はとうの昔に終わったと自負しておりますが、
やっぱりまだ僕はクソ童貞のままだと思います。
女の人を、聖女か売女の2種類でしか見ることの出来ない、愚かで、期待だけが先走る、早漏の、無知な人間のままなのです。


ある放課後、
僕はあんまり仲は良くないけど、とりあえずつるんでいる、思春期の、友人の一人のクソ童貞と、話をしておりました。
話した内容は、思春期らしく、自分が死ぬことと、隣のクラスの女の子の援助交際の話と、
あとはどうして彼女が出来ないのかとか、そんな話だった気がします。
どうしてだったかはわかりません。
僕は彼に、この「カラフル」を薦めました。

驚いたことに、彼は次の週、この本を読んできました。そして、感想を言ってくれたのです。
僕が人に本を勧めて、相手それを読んでくれて、しかも長い時間その感想について語り合うなんて、後にも先にもこれが初めてのことでした。
僕たちは話し合いました。

彼は。
彼女は。
彼らは。
彼女らとは。
死ぬこととは。
お金とは?


手元に今、この本はありません。
でも、思い出します。
彼のことを。昔の自分のことを。
これからも存在し続ける、自分のクソ童貞の面について。




それでは。

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